「ドラム式洗濯機の乾燥が効かなくなった…」
「修理費ってどのくらいかかるの?」
特に多いのが「乾燥用ヒーターの故障」です。この記事では、パナソニックと、日立・シャープなどの他メーカーとのヒートポンプ式の修理の違いをわかりやすく解説します。
パナソニックと他メーカーの違い
構造の違い
料金表示は各メーカーは技術料、部品代、出張料の合計で表記されていることが多い上、修理機器の状態や機種によって異なることもあり、修理概算表は大まかな価格設定になっています。
ただ、各メーカー毎で部品代金の違いはあるものの一番の違いは技術料になると思います。
何故か?
それはパナソニックと他メーカーでは、ヒートポンプの設置場所が違うからです。
メーカー | ヒートポンプ設置場所 |
パナソニック | 本体上部 |
他メーカー | 本体下部・本体下部背面 |
メンテナンスをされている方は理解できると思いますが、技術料金は作業工程数や時間が掛かるほど、高くなります。
特に他メーカーは本体下部に設置されているため、分解・組立の工程数が多いです。作業工程によっては設置場所が狭い場合、本体を移動させる可能性があります。多くの主流モデルの本体重量は80kg前後になるので二人で作業するケースが考えられます。その場合は出張料金も増えます。
✅️パナソニックは本体上部に設置されているため、分解・組立作業の工程が少ない。
✅️他メーカーは本体下部・本体下部背面に設置されているため、分解・組立作業の工程が多い。場合によっては、本体を移動させる必要がある。

どのくらい技術料金が違う?
具体的な金額は作業後の領収書に記載されて分かると思いますが、上記理由から他メーカーと比べて明らかに安いと思われます。
出張料金も一人分で対応できるので更に差が出ます。

他メーカーがヒートポンプユニットを本体下部に設置している理由
では、なぜ他メーカーは本体下部に設置しているのか?
それは、パナソニックが特許を取得しているためです。
パナソニックはヒートポンプユニットを洗濯槽上部に設置するトップユニット方式を採用しています。これはヒートポンプユニットと洗濯槽内の通風経路が短く、熱交換の効率が良いのが特徴のためです。
対して、他メーカーは洗濯槽からヒートポンプまでの距離があり、乾燥効率はパナソニックに比べて悪いです。
仕組みから考えるとパナソニックに分があり、他メーカーも真似したいところだと思います。
ですが現状では、パナソニックの特許が切れるまで、このままの状態が続くと思われます。
ちなみに、パナソニックのドラム式洗濯機のヒートポンプ機構の主な特許の満了は、早いものは2026年、遅いものでも2030年前後までが多いです。
まとめ
今回はパナソニックと他メーカーのヒートポンプユニットの違いについて解説しました。
ドラム式洗濯機はヒーター式も含めて、本体内で温風を循環させて乾燥させる構造上、どうしてもダクト内やヒートポンプでホコリ詰まりを起こします。
そのため、最低でも3〜5年に1回は業者にメンテナンス依頼する必要があります。
余程の故障でない限りは、清掃修理で対応したいのが本音だと思います。
仮に買い替えを検討するにしても、他メーカーも含めて高性能モデルの価格は30万円前後します。
購入時、販売価格だけで判断するのではなく、修理買い替えまでトータルで考えると良いでしょう。
パナソニックは2020年から価格指定制度を導入し、どこで購入しても価格が変わらなくなりました。購入時は他メーカーとの価格競争でのアプローチに弱いですが、他メーカーとの機能差、修理等のメンテナンスまで考慮すると決して価格負けしない商品となるかもしれません。
コメント